今年の夏、日本に誕生する新たな国際アートフェア!「Tokyo Gendai」

© Masato Mori, Obake House, 2022, Courtesy of Nanzuka

新たな国際アートフェア「Tokyo Gendai」が日本に誕生、2023年7月に記念すべき第一回を迎える。

世界のアートイベントを主催する「The Art Assembly(ジ・アート・アセンブリー)」は、2023年7月7日(金)から7月9日(日)(※VIPプレビューは7月6日)まで、パシフィコ横浜にて新たな国際アートフェア「Tokyo Gendai」を開催。現代アートを代表するBlum & Poe、Sadie Coles HQ、Almine Rechをはじめとする、アートシーンを牽引する国内外79のギャラリーが「Tokyo Gendai」に集結することが決定した。

■ Tokyo Gendai について

The Art Assembly主催により2023年に開催される国際的なアートフェア、Tokyo Gendai。アートとデザインが出会う東京で、美術品の売買だけでなく、アートと知性の行き交う場所で異文化を体験できる、エキサイティングな舞台を提供する。Tokyo Gendai は、国際的に評価の高いコンテンポラリーアーティストによる作品を、キュレイターが選びぬいて紹介する、世界水準のイベントになる。展示だけでなく、展覧会や美術館のオープニング、スタジオ訪問、文化体験などさまざまな VIPプログラムも用意され、東京でしか味わえないアート体験を実現する。

■ テーマの異なる4つのセクションから構成

Tokyo Gendaiは、文字通り「コンテンポラリー(現代)」をテーマとし、すでに世界的に有名なアーティストから、最先端の才能あふれる新人アーティストまで、世界中のギャラリーが現代美術の作品を紹介。日本内外の主要なギャラリーが集結するGalleries、テーマに沿った作品を展示するHana(花)、Eda(枝)、Tane(種)、4つのセクションで構成する。 

◼ Galleries
日本と海外のギャラリーの作品を展示。
「Blum & Poe」は、様式化された子供たちの肖像画で知られる奈良美智や強い光と影を抽象絵画的に再現する五木田智央など素晴らしいアーティストの作品を集約。また、「Sadie Coles HQ」は、1990年代から彫刻により現代の生活を大胆かつ率直に語った作品が注目を集め、手法を駆使する英国人アーティストのSarah Lucasと、文学、民間伝承、現代のナラティブなどをテーマにした比喩的な絵画で知られるKati Heckの作品を紹介。日本からは、「SCAI THE BATHHOUSE」が、名和晃平によるセル(細胞)を気泡させるインスタレーション『Biomatrix』など、光と物質性を探求するというテーマで作品を展示。「Taka Ishii Gallery」は主に、Adam Pendleton、Oscar Murillo、Jadé Fadjoutimi および法貴信也の作品を展示。さらに、「Almine Rech」は、ポップアート・ムーブメントの重要人物であるTom Wesselmannと、記憶、歴史、そして集合的イマジネーションの役割をさまざまな手法で探求するThu Van Tranを紹介。

◼ Hana
新人または中堅の 1〜2名のアーティスト作品を展示。アーティストの年齢制限および、展示するギャラリーの創業年数に関する制限がないことが特徴。
「MISAKO & ROSEN」は身体の複雑な調査に取り組んでいる廣直高と J. Parker Valentine を紹介する。また、「The Drawing Room」は自然災害後の様子を活気に満ちた印象的な絵画に描いたDominic Mangilaの作品を展示。 「Gallery COMMON」はアイデンティティをテーマに問いと解釈を構築するShohei TakasakiとAlex Anderson の作品を、「Carl Kostyál」は故郷の日常を絵画的な人物やモチーフで記録する Marria Prattsの作品を展示。

◼ Eda
アジア出身のアーティストや、歴史的に重要なアーティスト 1〜2 名、または、テーマに基づく作品を展示。
「Gajah Gallery」は、インドネシア人アーティストの I Gusti Ayu Kadek Murniasih と Yunizar の作品にスポットライトを当て、「Wada Fine Arts Y++」は、画家の故石田 徹也のスタジオを再現した没入型のプレゼンテーションを行う。「The Columns Gallery」は Eisa Jocson、Han YaJuan、Jeong Myoungjo、そして木嶋愛というジャンルや分野を超えた4人の女性アーティストの作品を紹介。

◼ Tane
NFT、アニメーション、映画、AR、VR、ゲームなどデジタルメディアを中心に展示。
「NowHere」は、exonemoによる、リアルな犬小屋の中に販売中のバーチャルペットが展示されているインスタレーション『Metaverse Petshop』を紹介。「The Hole」は Jonathan Chaplineや Ry David Bradley など新しいデジタルメディアの最前線にいるアーティストによるグループプレゼンテーションを展示。

© Zhao Gang, Wonderer, 2013, Courtesy of Each Modern

■ 参加ギャラリー 一覧

【 Galleries 】
313 Art Project(ソウル)、Almine Rech(パリ、ブリュッセル、ロンドン、ニューヨーク、上海)、 ANOMALY(東京)、Asia Art Center(台北)、Blum & Poe(ロサンゼルス、ニューヨーク、東京)、Cardi Gallery(ミラノ、ロンドン)、Ceysson & Bénétière(ニューヨーク、ケーリッヒ、パリ、リオン、ジュネーブ、サンテティエンヌ、プジアック)、Each Modern(台北)、Fox Jensen & Fox Jensen McCrory(シドニー、オークランド)、Galerie Du Monde(香港)、Gallery Baton(ソウ ル)、galerie frank elbaz(パリ)、GALLERY SIDE 2(東京)、Gana Art(ソウル)、Ingleby Gallery(エジンバラ)、Jack Bell Gallery(ロンドン)、Jack Shainman Gallery(ニューヨーク)、 Josh Lilley(ロンドン)、Johyun Gallery(釜山)、Kaikai Kiki Gallery(東京)、KENJI TAKI GALLERY(東京、名古屋)、KOSAKU KANECHIKA(東京)、KOTARO NUKAGA(東京)、Maho Kubota Gallery(東京)、MAKI Gallery(東京)、MISA SHIN GALLERY(東京)、Mizuma Art Gallery(東京、シンガポール)、NANZUKA(東京)、nca | nichido contemporary art(東京、台北)、Pearl Lam Galleries(香港、上海)、Perrotin(パリ、ドバイ、ニューヨーク、ロサンゼルス、 ラスベガス、香港、ソウル、東京、上海)、Polígrafa Obra Gráfica(バルセロナ)、Sadie Coles HQ(ロンドン)、SCAI THE BATHHOUSE(東京)、Shibunkaku(京都)、ShugoArts(東京)、 Sies + Höke(デュッセルドルフ)、SPURS Gallery(北京)、Taka Ishii Gallery(東京、香港)、 Tang Contemporary Art(北京、香港、バンコク、ソウル)、TARO NASU(東京)、Tomio Koyama Gallery(東京)、Vito Schnabel Gallery(ニューヨーク、サンモリッツ、サンタモニカ)、 Yavuz Gallery(シンガポール、シドニー)
【 HANA 】
Carl Kostyál(ロンドン、ストックホルム、ミラノ)、Dio Horia(アテネ)、Fitzpatrick Gallery(パリ)、Galerie Julien Cadet(パリ)、Gallery COMMON(東京)、GALLERY TARGET(東京)、 Georg Kargl Fine Arts(ウィーン)、Gratin(ニューヨーク)、High Art(パリ)、KAYOKOYUKI (東京)、LINSEED(上海)、MISAKO & ROSEN(東京)、Over the Influence(香港、ロサンゼルス、バンコク、パリ)、PARCEL(東京)、Phillida Reid(ロンドン)、rin art association(高崎)、Soka Art(台北、北京、台南)、Sokyo Gallery(京都)、Takuro Someya Contemporary Art(東京)、The Drawing Room(マニラ)、Ulterior Gallery(ニューヨーク)
 【 Eda 】
Art Front Gallery(東京)、Gajah Gallery(シンガポール、ジャカルタ、ジョグジャカルタ)、 Gallery 38(東京)、Hillside Gallery(東京)、iPreciation(シンガポール)、Kamakura Gallery (鎌倉)、Lucie Chang Fine Arts(香港)、Sundaram Tagore Gallery(ニューヨーク、シンガポー ル、ロンドン)、The Columns Gallery(シンガポール、ソウル)、Wada Fine Arts Y++(東京)、 Yoshiaki Inoue Gallery(大阪)
【 TANE 】
Artemis Gallery(リスボン)、NowHere(ニューヨーク)、The Hole(ニューヨーク、ロサンゼルス)
 

■強力なパートナー、観光庁とともにつくりあげる国際的なアートフェア

SMBCグループがプリンシパルパートナー、日本航空がオフィシャルエアラインパートナー、寺田倉庫がオフィシャルフェアパートナーとして、Tokyo Gendaiをサポートしていくことが決定。観光庁との連携による取組を行い、「観光再始動事業」の採択事業の一つとして決定されたことを発表。今回は、東京、横浜、京都、そして杉本博司が設立した神奈川の「小田原文化財団 江之浦測候所」などでの特別プログラムを造成していく。

 

Magnus Renfrew, Co-Founder, Tokyo Gendai のコメント:

「私たちは、エキサイティングな第一回 Tokyo Gendaiの立ち上げを支援してくださった観光庁、文化庁とプリンシパルパートナーである SMBCグループに感謝しています。日本には素晴らしいアートの歴史があり、その文化は海外にも影響を与えてきました。その日本で、このような素晴らしい機会を得ることができ、大変嬉しく思いま す。私たちは、日本のアートシーンの並外れたポテンシャルに対する Tokyo Gendaiのビジョンを共有するアートコミュニティと深く関わるよう努めています。 主催者として私たちは、アートと触れ合っていただく機会をを確実に増やし、国際的な実践基準を守るという実績を積み重ねていきます。

そして、『この素晴らしいフェアはアートにスポットライトを当ててアートの世界における新たな重要イベントになる』という触媒のような役割を果たしてくれると確信しています」

文化庁長官 都倉俊一氏のコメント:

「日本には、世界のArt Loverを魅了する素晴らしいアートがあり、新たなアートを創り出す数多くのアーティストと、彼らを育む豊かな文化の蓄積があります。Tokyo Gendaiの開催を契機に、日本の文化芸術が国内外に紹介され、日本がアートの国際発信拠点へと成長していくことを期待しています」

三井住友フィナンシャルグループ 執行役社長グループCEO 太田純氏のコメント:

「今回栄えあるPrincipal PartnerとしてTokyo Gendaiのスポンサーを務めさせていただくこととなりました。東京現代が世界と日本のアートの架け橋となり、日本のアートマーケットがより一層の発展を遂げることを祈念しています」

Eri Takane, Fair Director, Tokyo Gendaiのコメント:

「国内外の多くのギャラリーがTokyo Gendaiへの参加を申し込んでくださったことを嬉しく思います。また、日本で初めて私たちが一つの場所に会することをとても楽しみにしています。日本のアート愛好家の皆様にとっては、国内でこれほどまでに多様な世界中の芸術作品を楽しめるのは数十年ぶりのことになります。私たちは、明るい未来に向けてアートコミュニティと緊密に協力しながら、日本と日本文化ならではのさまざまな魅力的なプログラムを作っているところです。これまでのところ、日本のコレクターのみならず、アジア太平洋地域など海外のコレクターからは非常に好意的な反応が届いています。このアートフェアに皆様をお迎えすることを楽しみにしています」

ティム・ブラム:『Blum & Poe』(ロサンゼルス、ニューヨーク、東京)共同創設者のコメント:

「Tokyo Gendaiは、日本のアートシーンにとって、有望な新たな一章のはじまりです。素晴らしい美術の歴史と強力な文化的インフラを持つ日本では、アートマーケットに並々ならぬ可能性があり、今後数年間で発展する可能性があると捉えて見ています。このフェアを通じて、国内外の幅広いコレクターの方々と出会い、交流できることを楽しみにしています」

田口美和『タグチアートコレクション』共同代表のコメント:

「このフェアをとても楽しみにしています。現在、日本国内では世界中のギャラリーの作品が一堂に会する機会はあまりなく、来場者には新しい発見があるはずです」

■ Eri Takane

第一線で活躍する世界的なアーティストやコレクターのアートコンサルタントとして、Google Arts & Culture の日本の担当などを 4 年間担う。「セゾンアートギャラリー(SEZON ART GALLERY)」のアートディレクターを務めるなど、日本のアートセクターにおいて豊かな経験を有している。また、Tokyo FM のラジオ番組では、『サステナ*デイズ』の司会を務めていました。約13年在住していたニューヨークでは、国際交流基金(Japan Foundation)に勤務し、アメリカにおけるアート関連の非営利団体への資金提供に尽力した。

■ Magnus Renfrew

20年前から国際アートの世界で活躍し、この 10 年間はアジアに拠点を置いている。ART HK: Hong Kong International Art Fair (2007年から2012年)と Art Basel in Hong Kong(2012 年から 2014 年)をスタートしてこれらのイベントのディレクターを務めた。Taipei Dangdai の共同ディレクターと ART SGの共同設立者でもある。アートの世界で最も影響力のある100人の一人として、ArtReview 誌が選ぶ Power 100に二度ランクイン。2013 年には、アジアでアートシーンを築いたことが認められ、世界経済フォーラムに Young Global Leaderに選出された。

■ The Art Assembly

「The Art Assembly」は、アートフェアの主催者として世界の第一線で活躍するサンディ・アンガス (Sandy Angus)、ティム・エッチェルズ(Tim Etchells)、そしてマグナス・レンフリュー(Magnus Renfrew)による取り組み。とりわけ、アジア太平洋地域において主要な国際アートフェアを実施している。「Tokyo Gendai」は、「India Art Fair」(インド)「台北當代 (TAIPEI DANGDAI)」(台湾)「Sydney Contemporary」(オーストラリア)「PHOTOFAIRS Shanghai」(中国)「ART SG」 (シンガポール)に次ぐ、アジア太平洋地域における6つ目のメジャーな国際アートフェアとなる。「The Art Assembly」によるアートフェアは、開催地のみならず世界規模で美術関係者が集う重要な機会をつくり出し、クリエイティブ、そして商業的な交流の場となっている。

「The Art Assembly」が目指すのは、イノベーションの推進、コンテンポラリーアートとの関わりを 深めること、異文化間のコミュニケーションを促進すること。この目標を達成するために、グループ内での連携を強化し、知識やリソースを共有している。ここ数十年にわたる経験、専門知識、 そして広範囲に及ぶグローバルネットワークやアセット、傘下のアートフェアにて、ギャラリーとオーディエンスを結びつける役割を担っている。theartassembly.com

<Information>

Tokyo Gendai

会期:2023年7月7日(金)~7月9日(日) ※7月6日(木)はVIPプレビュー
会場:横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)
主催:The Art Assembly(ジ・アート・アセンブリー)
公式ウェブサイト:https://tokyogendai.com

 

text by STARRing MAGAZINE 編集部

 
 
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