「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」

《ほおずきの実のある自画像》
1912年
レオポルド美術館蔵
Leopold Museum, Vienna

オーストリアのトゥルンで生まれた、エゴン・シーレ(1890-1918)。世紀末を経て芸術の爛熟期を迎えたウィーンで活躍した画家で、わずか28年という短い生涯の間に鮮烈な表現主義的作品を残し、美術の歴史に名を刻んだ。あのグスタフ・クリムトに、才能を認められた夭折の天才である。

1906年、16歳で学年最年少の特別扱いでウィーン美術アカデミーへ入学。シーレは入学するも、保守的な教育に満足せず退学し、若い仲間たちと新たな芸術集団を立ち上げる。その当時の常識にとらわれない創作活動により逮捕されるなど、生涯は波乱に満ちたものだった。孤独と苦悩を抱えた画家は、ナイーヴな感受性をもって自己を深く洞察し、人間の内面をえぐる強烈な表現力で作品を描き出した。表現性豊かな線描と不安定なフォルム、鮮烈な色彩は、自分は何者かを問い続けた画家の葛藤にも重なる。

本展は、30年ぶりにシーレの作品50点が集結。その才能を目撃できる貴重な機会だ。ウィーンのレオポルド美術館の所蔵作品を中心に、油彩画、ドローイングを通して、シーレの作品を振り返る。また、生涯と創作の背景、画家の言葉とともに、人生を追体験する。

《母と子》
1912年
レオポルド美術館蔵
Leopold Museum, Vienna 

加えて、ウィーン世紀末を生きた強烈な個性を放つ画家たち、クリムト、ココシュカ、ゲルストルをはじめとする同時代作家たちの作品約120点もあわせて紹介する。

レオポルド美術館外観写真
© Leopold Museum, Vienna, Ouriel Morgensztern

レオポルド美術館

レオポルド美術館は 19世紀後半から20世紀のオーストリア美術約6,000点の所蔵作品を誇る。クリムトらウィーン世紀末のコレクションは突出しており、特に220点以上のエゴン・シーレ作品を所蔵することから「エゴン・シーレの殿堂」として世界 にその名を知られている。

<Information>

レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才
Egon Schiele from the Collection of the Leopold Museum – Young Genius in Vienna 1900

会期:2023年1月26日(木)〜4月9日(日)
会場:東京都美術館(東京・上野公園)

主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館、朝日新聞社、フジテレビジョン
後援:オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム東京

※本展は日時指定予約制
チケット情報、予約詳細は公式サイトまで。
公式サイト:https://www.egonschiele2023.jp

問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル) ※全日 9:00〜20:00

 

text by STARRing MAGAZINE編集部

 
 
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