【レポート】新国立劇場 2025/2026シーズン バレエ&ダンス ラインアップを、吉田都 舞踊芸術監督が発表!

『くるみ割り人形』コリン・リッチモンドによる美術模型

2025年2月13日、2025/2026シーズン バレエ&ダンス ラインアップ説明会が開催され、次シーズンの演目が発表になった。登壇した吉田都 舞踊芸術監督によるコメントと共に、注目の作品を紹介する。(*以下、抜粋)


<新制作>

『くるみ割り人形』<新制作>
「新制作になります。振付はウィル・タケットさん、美術・衣裳はコリン・リッチモンドさんで、2022年に新国立劇場バレエ『マクベス』を担当したチームになります。今回は、家族みんなで楽しめる、明るく楽しいカラフルな作品にして欲しい、とお願いしています。ウィルさん自身も楽しい夢のような作品を作りたい、でも最後に心にちょっとジーンと何か残るような作品にしたいとおっしゃっています。また、今まで使われていなかったチャイコフスキーの1〜2曲を新しく入れるかもしれないというようなお話もされています。音楽的な振付に期待しており、私自身も非常に楽しみにしています」

バレエ・コフレ 2026
『A Million Kisses to my Skin』/『ファイヴ・タンゴ』<新制作>/『テーマとヴァリエーション』
「コロナ禍で中止になった作品が、この度上演になります。『A Million Kisses to my Skin』の振付家、デヴィッド・ドウソンさんには、前回は直接指導をして頂き、ダンサーの成長に繋がったと感じられたので今回もぜひお越し頂きたいと願っています。ハンス・ファン・マーネンさん振付の『ファイヴ・タンゴ』は、新制作です。ヨーロッパでも人気の作品で日本で上演できることを嬉しく思っています。ジョージ・バランシンの『テーマとヴァリエーション』は、フレッシュなキャストになると思います」

<新国立劇場バレエ団委嘱作品・世界初演>

新国立劇場バレエ団 ダブル・ビル
『ストリング・サーガ』(仮題)<新国立劇場バレエ団委嘱作品・世界初演>/『暗やみから解き放たれて』

「世界初演される宝満直也さんの新作です。音楽は、久石譲さんです。宝満さんは元新国立劇場バレエ団ダンサーで、在団中にも作品を発表し振付家として活躍中なので、満を辞してお願いできることを本当に嬉しく思っています。10年ぶりとなるジェシカ・ラングさんの『暗やみから解き放たれて』との同時上演で、ダブル・ビルになります」

舞踊芸術監督 吉田都
記者会見写真(撮影:阿部章仁)


『シンデレラ』「フレデリック・アシュトン振付の『シンデレラ』から、シーズンがスタート。前回は、Zoomでリハーサルでした。新しいメンバーのダンサーたちにも、この作品を経験してもらいたいです」『マノン』「コロナ禍のため上演期間半ばで公演中止となった『マノン』。英国ロイヤルオペラハウスのプロダクションです」『ライモンダ』「牧阿佐美先生による振付・演出の素敵な作品です」

『ロボット、私の永遠の愛』<日本初演>「フランスを拠点にダンサーとして活躍されている、伊藤郁女(かおり)さんの自伝的ソロ作品のダンス公演。主人公がロボットになり、人間を1から学ぶという作品の発想が面白いなと思います」『フレンズ・オブ・フォーサイス』<日本初演>「ウィリアム・フォーサイスがアーティストと共に作る『フレンズ・オブ・フォーサイス』。実験的な作品になりそうです」

こどものためのバレエ劇場 2026
エデュケーショナル・プログラム 白鳥の湖の公演に続いて、レパートリー作品の『白鳥の湖』を上演。こどものためのバレエ劇場 2026は、『人魚姫』も上演します」


吉田 都

「本番の公演数を重ねて、ダンサーたちが強くなっていることを実感しております。益々、いろいろなチャレンジができるのでは、と思います」

「昨年9月から映像配信している『アラジン』は、現在(*会見当日時点)、再生回数63万回。映像は、カメラの台数を増やして出来る範囲でこだわりを持って作りましたが、まだまだ世界に比べて足りていません。海外からの反響も大きく、やはり新国立劇場バレエ団を知っていただく良い機会だと考えていますので、今後も続けていければと思います」

「ダンサーたちと共にそれぞれの表現の違いを見つけて、一緒に模索していきたいと考えています。コンディションを見ながら、その時々のふさわしいタイミングで成長の機会となるキャスティングができればと思います。本人たちが自主性を持って、どのように表現していくのか、さらなる進歩を目指していかなければと思います」

「バレエ団を強くしていく為には、古典が大切ですし、新作はチャレンジになります。幅広く経験して欲しいという気持ちで、このようなラインアップを選びました」

ラインアップはこちら

<Information>

■ 新国立劇場
https://www.nntt.jac.go.jp/

 

text by STARRing MAGAZINE編集部

 
 
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