GANMI×宝塚歌劇OG DANCE LIVE『２STEP』 第３回 綾凰華 リレー連載 INTERVIEW
（2/2）宝塚歌劇団があってこその自分。変化ではなくその先に道が続いていく
ご卒業後は、舞台に対しての意識は変わりましたか？
卒業後に感じることは、公演に出演するプロセスは変わったかもしれませんが、自分自身の中身は変わらないということです。正直なところ、あまり変化はないように思います。
それは、宝塚歌劇団で過ごした時間に全身全霊を捧げてきたことが、自分の中でも誇れるくらいの、かけがえのない無くしたくない経験だからです。決して自分の中から消えるものではなく、ずっと永遠に残り続けるものだという気がしています。
今回の公演に限らないのですが、お仕事をさせていただく以上は、全力できちんと毎回やりたいという想いです。もちろん宝塚歌劇団の在団中もそうだったのですが、外の世界でその都度、出演する公演に全力を注ぐのは現在の自分にとって何より大事だと思っています。
観客に伝えたい想いは？
男役・綾凰華から少しずつ変化はしていると思うのですが、タカラヅカで過ごした時間は何年、何十年経っても消えるものではないので、変わるのではなく進んでいく、という気持ちでいます。
今の自分が在るのは、あの時間があったからこそだと思っています。その想いを胸に刻みながら今回も、そしてこれからのお仕事先にも繋げていけるよう前進してまいります。
宝塚歌劇団で踊っていた自分が一人になって、今回のコラボレーションを通してどんな踊りをするのか。そして客席のお客様と心を通わせることが使命だと思っています。次の「綾凰華」は、こんな風に前進している、という姿をお見せできるよう、この公演を精一杯頑張りたいと思います。
エンタテインメントは、形は無くても心に生き続ける
綾さんにとって、エンタテインメントとは？
宝塚歌劇団を卒業した後に出演した朗読舞踊劇『阿国-かぶく恋、夢の果て-』と、舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語で、エンタテインメントについて深く考えさせられました。
確かに、映像化や書籍などは別として、その一つ一つ、一回一回の舞台の瞬間は形に残りません。それは儚く曖昧（あいまい）だし、忘れ去られる場合もあるかもしれません。でも、その時に足を運んでくださったお客様と心を通わせて、相手に想いが届いたら形はなくともその方の心に生き続けるし、自分の心にも残ります。
タカラヅカの時代も、私という一個人が在籍させていただいき卒業したという事実と同時に、その月日の中で皆さんと作り上げた作品、絆、想いは、自分が大切に持ち続けたら、決して消えるものではないと思っています。
エンタテインメントは昨今様々に問われているけれども、人の心を動かす素晴らしいもの。だから、決して世の中に不必要ではない、それを心に留めて精進します。
進化し続ける「綾凰華」さんの姿を観ることができる、GANMI×宝塚歌劇OG DANCE LIVE『２STEP』(ツーステップ) 。
誰もが心も身体も揺らしたくなり、思わず２STEPを踏みたくなる、劇場全体を巻き込んだ新感覚のダンスライブに期待！
取材エピソードの編集後記 は、こちら
＜Information＞
GANMI×宝塚歌劇OG DANCE LIVE
『２STEP』(ツーステップ)
【東京公演】 2023年5月26日(金)~5月28日(日)
日本青年館ホール
【大阪公演】 2023年6月2日(金)~6月4日(日)
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
■公式HP
https://www.takarazuka-live-next.co.jp/stage/2023/2step/
■お問合せ 梅田芸術劇場(10:00~18:00)
〔東京〕0570-077-039 〔大阪〕06-6377-3888
■企画・制作・主催：タカラヅカ・ライブ・ネクスト、梅田芸術劇場
振付：GANMI
構成・演出：Sota(GANMI)
出演
【GANMI】 Sota、SUN-CHANG、kooouya、Kazashi、Mr.D、shun、Dyson、Yuuki、Ryoga、O.S.M、AOI
【宝塚歌劇OG】
宇月 颯、風馬 翔、隼海 惺、矢吹世奈、綾 凰華、飛龍つかさ、輝生かなで
《SPECIAL CAST》 湖月わたる
photo by 山崎あゆみ（Ayumi Yamazaki） http://ayumiyamazaki.com/
東京を拠点に建築、旅、人物と幅広いジャンルを撮影。
text by 鈴木陽子（Yoko Suzuki）
CS放送舞台専門局、YSL BEAUTY、カルチャー系雑誌ラグジュアリーメディアのマネージングエディターを経て、エンタテインメント・ザファースト代表・STARRing MAGAZINE編集長。25ヶ国70都市以上を取材、アーティスト100人以上にインタビュー。
