韓国気鋭の演出家オ・ルピナ × 主演前田公輝（チャン・グレ役）、世界初演の新作ミュージカル『ミセン』の対談でお互いを語る！

STARRingU

Jan 20

映像作品でもご活躍の前田公輝さん。舞台の出演を、どのように捉えていらっしゃいますか。

前田
映像では、感情を積み上げるのではなく、監督の掛け声で瞬時に入って臨機応変に演技をします。舞台では、毎公演、毎回、自分が出会ったことのない感情を積んでいくのが、素敵なことだと感じます。

今回の『ミセン』を経験して、ご自身が変わったと思うことは？

前田
最近、母親とハグするようになりました（笑）。

アメリカの友達が実家でコミュニケーションをする様子を見て、そういえばチャン・グレが母親をおんぶするシーンもあるし、韓国では割とよくあることだと聞いていたから、自分もやってみようかなと思って。実際にやってみて気づいたのですが、元々が盛り上がった時ハグするくらいにフランクな家庭なので、むしろ違和感が全くなかったことに衝撃でした（笑）。

あとは、「大人の行動をしなさい」と物語でチャン・グレが言われる言葉を家でも唱えて、誰に見せるわけでもないのに片付けをしてみるなど、自分の中で大人の行動を心がけることはありますね。

チャン・グレ（前田公輝）／グレの母（安蘭けい　ソン・ジヨン次長と２役）
撮影：河上良

日本で演出をする、ルピナさんのお気持ちは？

ルピナ
感謝の気持ちが、一番大きいです。感受性が豊かになって、心が揺れています。この作品を演出しているせいなのか、国を離れているせいなのか、自分でも分かりません。

稽古場では、俳優の皆様が私の行動や目を見て、私の感情や動いているものを受け取ろうと、とても神経を使っていらっしゃることを感じています。一生懸命、コミュニケーションを取ろうとしてくれて、私って本当に「福」が多い、ラッキーな人だと思っています。日本でこんなに良い方たちと出会って舞台を作ることができる、そのような演出家が一体何人いるだろう、という風に感じています。

稽古中に、グレと母親のシーンを見て、もの凄く感動して気持ちが温かくなり、涙ぐんでしまいました。お母さんに会いたい、と思わず口に出ました。そうしたら、安蘭けいさん（グレの母親役、２役を演じる）が、温かく抱いてくださいました。皆さんの温かさが感じられて、今がとても幸せです。

前田
ルピナさんがそういうお気持ちだから、幸せを引き寄せるんでしょうね。毎回、幸せだなと思えば思うほど、幸福が寄ってくる、そんな感じがします。

お人柄がキュート、演出はしっかり言うべきことを伝えて、そのバランスが素晴らしくて、良い環境に居させてもらって本当に感謝しています。

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【SPECIAL INTERVIEW】演出家オ・ルピナ × 主演前田公輝（チャン・グレ役）稽古場を語る！

（2/2）

世界初演のミュージカル『ミセン』。人生は“未完成”。心が温かくなるリアルな物語！大阪公演に続き、愛知公演、東京公演を上演。日程は、データ欄の公式まで。

＜Information＞

新作ミュージカル『ミセン』

スタッフ
原作著者：ユン・テホ
著作権者：SUPERCOMIX STUDIO
脚本・歌詞：パク・へリム
音楽：チェ・ジョンユン
翻訳・訳詞：高橋亜子
振付・ステージング：KAORIalive

演出：オ・ルピナ

キャスト
前田公輝橋本じゅん
清水くるみ内海啓貴糸川耀士郎 / 中井智彦あべこうじ東山光明
石川禅 / 安蘭けい
ほか

＜東京公演＞　
2025年2月6日～2月11日
会場：めぐろパーシモンホール大ホール

＜愛知公演＞　
2025年2月1日～2日
会場：愛知県芸術劇場大ホール

詳細は公式サイト参照
https://horipro-stage.jp/stage/misaeng2025/

公式X
@misaengmusical

主催・企画制作ホリプロ

ⓒ Yoon, Tae Ho / SUPERCOMIX STUDIO Corp.

取材エピソードの編集後記は、こちら

photo by 近澤幸司 (Koji Chikazawa) https://www.chikazawakoji.com/
高知出身、都内在住のフォトグラファー。静止画、動画、ジャンルを問わず撮影中。
Twitter ＠p_tosanokoji

text by 鈴木陽子（Yoko Suzuki）
CS放送舞台専門局、YSL BEAUTY、カルチャー系雑誌ラグジュアリーメディアのマネージングエディターを経て、エンタテインメント・ザファースト代表・STARRing MAGAZINE 編集長。25ヶ国70都市以上を取材、アーティスト100人以上にインタビュー。

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