ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』クリスティーヌ役の真彩希帆にインタビュー！〜音楽の天使が芸名の私を高みに引き上げる歌声〜

TALENTED

Nov 24

オペラ座から姿を消して10年 ― ファントムが再び現れる

アンドリュー・ロイド=ウェバー『オペラ座の怪人』の後日譚として生まれたのが本作品。『ラブ・ネバー・ダイ』は、2010年ロンドンで開幕し、日本では、2014年に日生劇場で待望の初演。舞台は熱狂的な反響を呼び、2019年にも再演され、2025年は日本で３回目の『ラブ・ネバー・ダイ』の幕を開ける。

新たな『ラブ・ネバー・ダイ』は、ファントム、クリスティーヌがトリプルキャストでの上演。今回、初参加となる、真彩希帆（まあや・きほ）さんにインタビュー。役の声について、舞台に立ち続ける思いなど、たっぷりお話を伺った。

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ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』クリスティーヌ役の真彩希帆にインタビュー！〜音楽の天使が芸名の私を高みに引き上げる歌声〜（前半）

夢は、エンタテインメントを繋いでいくこと

宝塚歌劇団の退団後もご活躍が続いていらっしゃいます。作品に挑むのに、緊張や意気込みは、いつもありますか？

本当に、有難いことだと思っています。自分がこうしたいという欲があまり無いので、実はどちらの気持ちもなく、頂いた役をご縁だなと感じて演じています。

退団して3年を経て、考えるよりも感覚や直感を信じてやってみよう、ということが増えました。演じる役がどんなことを感じているか、役として見えている景色を観にいらっしゃった方に共有できて、何か自分の肌を通して伝わるものがあればいいな、と思っています。

今後の夢は？

日頃から思っている私の夢は、ミュージカルをやりたいな、この曲を歌いたい、と思ってもらえる子どもたちが増えていくこと。それこそが一番の目的で、私は舞台に立ち続けています。それは昔から持ち続けている思いで、舞台に立つことで何かのきっかけになったら本当に嬉しい、と心の底から思います。

夢は、エンタテインメントが続いていくこと？

そうです。自分の人生よりも、自分の先の誰かの人生に続いていくことが一番だと思っています。でも、巡りめぐって自分にも喜びを与えてくれることがあります。私の舞台を見たことでその人自身の道を目指したり、嬉しい報告のお手紙を頂いたり、自分でも気づかない間に誰かと繋がることが出来たときに、非常に喜びを感じています。

最近の近況や思いがあれば、教えてください。

最近思うことは、本名で生きる自分も大切にすること。歌の練習をするのも楽譜を見るのも、稽古場が全てで、オンとオフを切り替えるようにしています。切り替えをすることで、日々の生活に引きずることがないので、自分自身も楽になれます。だからこそ、ずっと公演に立ち続けることが出来ているように思います。

「疲れませんか？大変ですよね」とご心配いただくこともあるのですが、「そうなんです」というのをやめて、「ありがとうございます、全然元気です！」と返事できるようになってから、元気になりました（笑）。本当に元気で、毎日の生活が楽しいんです（笑）。

以前の私は頭で考えがちなタイプで、ずっと舞台のことを考えていました。そうなると感じる以前に、自分の考えがどんどん役に入ってきてしまいます。オンオフを切り替えることによって、役が純粋に感じたままをを舞台に出せることは新たな発見でした。

だから、今回の作品でどんなクリスティーヌに出会えて、どんな風に彼女が思うのか、それを発見することが私自身も非常に楽しみなんです。

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取材エピソードの編集後記は、こちら

＜Information＞

ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』

期間；2025年1月17日〜2月24日
会場：日生劇場

作曲：アンドリュー・ロイド=ウェバー
演出：サイモン・フィリップス

キャスト：
ファントム　市村正親/石丸幹二/橋本さとし (交互出演)
クリスティーヌ　平原綾香/笹本玲奈/真彩希帆 (交互出演)
ラウル・シャニュイ子爵　田代万里生/加藤和樹 (交互出演)
メグ・ジリー　星風まどか/小南満佑子 (交互出演)
マダム・ジリー　香寿たつき/春野寿美礼 (交互出演)
ほか

公式 HP
https://www.lnd2025.com/

photo by 山崎あゆみ（Ayumi Yamazaki）http://ayumiyamazaki.com/
東京を拠点に建築、旅、人物と幅広いジャンルを撮影。

text by 鈴木陽子（Yoko Suzuki）
CS放送舞台専門局、YSL BEAUTY、カルチャー系雑誌ラグジュアリーメディアのマネージングエディターを経て、エンタテインメント・ザファースト代表・STARRing MAGAZINE 編集長。25ヶ国70都市以上を取材、アーティスト100人以上にインタビュー。

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