次の段階へと進化する藤原竜也が挑む、待望のマクベス役! 新シリーズ注目の第二弾、彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.2『マクベス』


藤原竜也さんが現在も役者を続けられる理由


蜷川幸雄さん演出の舞台『身毒丸』主役オーディションでグランプリを獲得して、15歳でデビュー。藤原さんが、現在も舞台に立ち続ける心境は?

面白いもので、峠を感じることがなく、やればやるほど分からなくなってきます。どの舞台もそうです。

でも、本番でお客様が喜んでくれると今日は自分の中でも良かったことにしようと思えたり、稽古がうまくいって早く終わった日は、夕方の空を眺めていると心が和んで、ああいい時間だな、充実しているなと思ったり。昔から変わらずに、そんな時間があるからこそ救われて、続けて来られたのではと思います。

表現者とは一瞬のもの、儚い存在だと思うんです。役者なんてたいしたことはない。表現は衣食住には含まれない、演劇は本当に必要なものではないと分かっている。でも、皆様に少しでも喜んでもらえたら、演じる意味がある、やりがいがあるのかな、と感じています。

舞台の台詞が、日常生活でも頭から離れないことはありますか?

実は、ほぼ24時間ずっと、僕は台詞を喋っているんです。家でも、道を歩いていても(笑)。例えば街で「生きるべきか、死ぬべきか」と言ったらおかしいけれど(笑)、実際、僕たち役者は本当に口に出しているんですよね。若い時は、本当に全てを投げ打って挑んでいましたが、最近はバランスが取れています。でも、日常でもボロボロと台詞を言ってみたり(笑)。やはり芝居演劇は、必ずどこか頭の片隅に存在しています。

マクベス役で何かを得られそうな手応えを、すでに感じていますか。

かつて演じたハムレットは、僕にとって教科書的な存在になっています。舞台を終えてみないと分からないですが、人生においてマクベス役をやってよかったと、心にゆとりができるような豊かな経験ができればいいなと思います。言ってしまうのは容易いですし、稽古中は大変でなかなか考えられませんが、43歳を迎える今の自分が出来るマクベスの生涯を表現できたらと思っています。

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取材エピソードの編集後記は、こちら

<Information>

彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.2
『マクベス』

会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
日程: 2025年5月8日(木)〜25日(日)

作:W. シェイクスピア
翻訳:小田島雄志
演出・上演台本:吉田鋼太郎(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)
音楽:東儀秀樹

出演:
藤原竜也 
土屋太鳳 
河内大和
廣瀬友祐 
井上祐貴 

たかお鷹
吉田鋼太郎
ほか

ツアー公演情報
【宮城公演】5月30日(金)~6月1日(日) 仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール
【愛知公演】6月6日(金)~8日(日) 刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール
【広島公演】6月12日(木)~14日(土) 広島文化学園HBGホール
【福岡公演】6月20日(金)~22日(日) 福岡市民ホール 大ホール
【大阪公演】6月26日(木)~30日(月) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

公式サイト
https://horipro-stage.jp/stage/macbeth2025/

photo by 山崎あゆみ(Ayumi Yamazaki)http://ayumiyamazaki.com/
東京を拠点に建築、旅、人物と幅広いジャンルを撮影。

text by 鈴木陽子(Yoko Suzuki)
CS放送舞台専門局、YSL BEAUTY、カルチャー系雑誌ラグジュアリーメディアのマネージングエディターを経て、エンタテインメント・ザファースト代表・STARRing MAGAZINE 編集長。25ヶ国70都市以上を取材、アーティスト100人以上にインタビュー。

 
 
 

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