海を越えて花開いた“アメリカ印象派” 「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」

チャイルド・ハッサム《花摘み、フランス式庭園にて》1888年 油彩、カンヴァス ウスター美術館
Theodore T. and Mary G. Ellis Collection, 1940.87/Image courtesy of the Worcester Art Museum

 

150年前 フランスで生まれた印象派は大西洋を越えたアメリカの地でも花開いた―
“アメリカ印象派”の作品

19世紀後半、大都市パリには国外からも多くの画家が集った。パリで印象派に触れ、学んだ画家たちは、新しい絵画の表現手法を自国へ持ち帰った。本展は、西洋美術の伝統を覆した印象派の革新性とその広がり、アメリカ各地で展開した印象派の作品に注目している。

アメリカ・ボストン近郊に位置するウスター美術館は、1898年の開館当初から印象派の作品を積極的に収集してきた。今回は、ほとんどが初来日となる同館の印象派コレクションを中心に、日本でもよく知られるモネ、ルノワールなどフランスの印象派にくわえ、ドイツや北欧の作家、国際的に活動したサージェント、さらにはアメリカの印象派を代表するハッサムらの作品が一堂に会する。

これまで日本で紹介される機会の少なかった、知られざるアメリカ印象派の魅力に触れる、貴重な機会だ。

グランド・キャニオンを描くことで知られた風景画家の作品

デウィット・パーシャル《ハーミット・クリーク・キャニオン》1910-16年 油彩、カンヴァス ウスター美術館
Museum Purchase, 1916.57/Image courtesy of the Worcester Art Museum

フランスで生まれた印象派の技法が、アメリカ各地で独自に展開していき、その技法は西部の自然の驚異など、アメリカらしい主題にも応用された。

本展は、ウスター美術館の珠玉の印象派コレクションを紹介する日本で初めての機会だ。

ウスター美術館外観
Photo courtesy of the Worcester Art Museum

アメリカ・マサチューセッツ州第2の都市ウスターにある美術館。1896年に設立され、1898年に開館した。古代エジプト、古代ギリシャ・ローマの美術から、ヨーロッパやアメリカの絵画・彫刻、世界各地の現代美術まで、およそ40,000点のコレクションを誇る。2013年には約2,000点の武具武器から成るジョン・ウッドマン・ヒギンズ・コレクションが加わった。幅広いコレクションを活かした展覧会やさまざまな教育プログラムを実施し、多様な来館者にアートに触れる機会を提供しつづけている。


オフィシャルサポーターは、俳優の鈴鹿央士。初の展覧会オフィシャルサポーターに就任し、スペシャルトラックとして収録された音声ガイドにも初挑戦している。

 

<Information>

印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵
Frontiers of Impressionism: Paintings from the Worcester Art Museum

会期:2024年1月27日(土)〜2024年4月7日(日)
会場:東京都美術館  
※土曜・日曜・祝日及び4月2日(火)以降は日時指定予約制(当日空きがあれば入場可)

【展覧会公式サイト】https://worcester2024.jp

 

This exhibition was organized by the Worcester Art Museum

 

text by STARRing MAGAZINE 編集部

 

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